ドラフトの基本 -- ピックとバンの仕組みを理解する
MOBAの試合は、キャラクターを選ぶ段階からもう始まっている。LoLやDota 2にはドラフトフェーズ(試合開始前に、交互にキャラクターを選択・禁止するフェーズ)があり、ここでの選択が試合展開を大きく左右する。
Pokemon UNITEにはBANシステムがないモードもあるが、キャラクター選択の重要性は同じだ。何を選ぶかで試合の30%程度は決まるとも言われている。
ドラフトとは何か -- 試合開始前の戦略フェーズ
ピック順とバンの基本ルール -- 先手/後手の有利不利
LoLのランク戦では、ブルーサイド(マップの左下からスタートするチーム)が先手でピック(キャラクターを選ぶこと)を行い、レッドサイド(マップの右上からスタートするチーム)が後手になる。各チームがBANしたいキャラクターを指定し、BANされたキャラクターはその試合では使用できない。
先手側のメリットは「最も強いキャラクター」を真っ先に確保できること。後手側のメリットは、相手のピックを見てからカウンター(相性で有利な)ピックができること。どちらにも利点があり、一概に有利不利は決まらない。
Dota 2のドラフトはさらに複雑で、ピックとBANが交互に行われるフェーズが複数回ある。キャプテンズモード(5人チームで使われる公式の対戦形式)では戦略性が非常に高い。
ドラフトが試合結果に与える影響の大きさ
「ドラフトで負けた」という表現がMOBAではよく使われる。チーム構成の相性が悪すぎて、どれだけ上手くプレイしても覆せない状況を指す。
たとえば相手がハードエンゲージ構成(強力な突進やCCで集団戦を強制的に開始できる構成)なのに、こちらにディスエンゲージ(相手の突進を止めて距離を取るスキル)がいない。あるいは全員がADダメージ(物理ダメージ)で、相手がアーマー(物理防御)を積むだけで対処されてしまう。
こうした構成の歪みは個人の操作では埋めにくい。だからドラフトで「自分たちが何をしたいのか」「相手の構成にどう対応するか」を考える力が、マクロと同じくらい重要になる。
ドラフトで考えるべき3つの軸
味方の構成バランス / 相手へのカウンター / 自分のコンフォートピック
ドラフトで考える軸は3つある。
1. 味方の構成バランス: タンク、ダメージディーラー、CC持ち、サポートのバランスが取れているか。全員がダメージディーラーだとタンクがいなくて集団戦で崩壊する。AD(物理)とAP(魔法ダメージ。Ability Powerの略)のバランスも考慮に入れたい。
2. 相手へのカウンター: 相手が既にピックしたキャラクターに対して有利なキャラクターを選ぶ。レーンでの相性だけでなく、チーム構成レベルでのカウンターも含む。
3. 自分のコンフォートピック: 自分が最も使い慣れているキャラクター。理論上はカウンターピックのほうが有利でも、使い慣れたキャラクターの方が実際の勝率は高いことが多い。
この3つのバランスを取るのがドラフトの難しさであり面白さだ。全部を満たすピックは稀で、どこかを妥協する必要がある。
ドラフトの「正解」は1つではない -- 複数のプランを持つ
ドラフト中に「この構成にするつもりだったのに、相手にBANされた」という事態はよく起きる。1つの構成だけを想定していると、途中でプランが崩れた時に対応できない。
「メインのピック」と「BANされた時の代替」を事前に考えておく。LoLのランク戦なら、自分のメインロールで最低2キャラクター、できれば3キャラクターは使える状態にしておくと柔軟に対応しやすい。
このSTEPのまとめ
ドラフトは試合の一部であり、キャラクター選択の段階で試合の方向性がかなり決まる。考えるべきは「構成バランス」「カウンター」「コンフォート」の3軸。
複数のプランを持ち、BANやカウンターピックに柔軟に対応できる準備をしておこう。
STEP2ではチーム構成の基本型を整理していく。






