マリガン(初手交換)の判断基準 -- 勝率を左右する最初の選択
試合が始まった。初手を見る。キープするか、それとも交換するか。この最初の判断が、実は勝率に3〜5%の差をつけるというデータがある。マリガン(試合開始時に初手の手札を交換する仕組み)は地味に見えて、カードゲームにおける「最初の意思決定」であり、毎試合必ず発生する重要な局面だ。
このマリガン1つで勝率が3〜5%変わるというデータがある。たった1回の判断で勝率が変わるのだから、軽視できない。
マリガンとは -- 初手の手札を交換する仕組み
ゲームによってマリガンのルールが異なる。
MTG Arena: 初手7枚を見て、気に入らなければ全て引き直せる(引き直すたびに枚数が1枚減る。7枚→6枚→5枚...)。
ハースストーン: 初手3〜4枚(先攻3枚、後攻4枚)を見て、気に入らないカードだけ個別に交換できる。交換したカードは最初のデッキに戻り、別のカードが来る。
遊戯王マスターデュエル: 初手5枚。公式にはマリガンの仕組みがないけれど、先攻・後攻の選択が実質的なマリガン判断に相当する。デッキによっては「先攻を選ぶか後攻を選ぶか」が最初の重要な判断になる。
ポケポケ: 初手5枚。たねポケモンが1枚もなければ引き直し(相手はペナルティなし)。
先攻/後攻でマリガン基準が変わる理由
先攻と後攻ではゲームの展開が異なるため、マリガンで残すべきカードも変わる。
MTG Arenaの場合、先攻は1ターン早く動けるのでテンポを取りやすい。後攻は1枚多くカードを引けるのでリソースで有利。先攻なら2マナのクリーチャーが手札にあれば積極的にキープ(手札を交換せずに残すこと)する。後攻なら3マナの除去カードがある手札でもキープできる場合がある。
ハースストーンでは先攻が3枚、後攻が4枚+コイン(1マナを一度だけ追加できるカード)をもらえる。後攻の方が初動の選択肢が広いので、「2マナのミニオンが最低1枚ある手札」をキープ基準にしつつ、後攻ならコインを使って3マナのカードを先に出すプランも視野に入る。
「キープすべきカード」の判断基準 -- マナカーブ意識
マリガンの最も基本的な判断基準は「マナカーブに沿って動けるか」だ。
1ターン目から使えるカードがあるか。2ターン目に出せるカードがあるか。序盤3ターンの動きが見えている手札なら、基本的にキープしていい。
逆に、手札が全て4マナ以上のカードだったら、最初の3ターン何もできない。これは明確なマリガン(交換)対象だ。
対面デッキを予測したマリガン
相手のデッキがわかっている時(BO3の2-3試合目)のマリガン
BO3の2試合目以降は、相手のデッキが判明している。この情報はマリガン判断に大きく影響する。
相手がアグロだとわかっていれば、序盤の除去カードを優先してキープする。相手がコントロールなら、序盤のクリーチャーを展開できる手札をキープして、除去される前にダメージを稼ぐプランを取る。
遊戯王マスターデュエルのBO3では、相手のデッキがわかった上で手札誘発をキープするかどうかの判断が特に重要だ。相手のデッキに「灰流うらら」(特定の効果を無効にする手札誘発モンスター)が刺さるなら積極的にキープする。刺さらないなら別のカードに交換した方がいい。
相手がわからない時(BO1/ラダー)のマリガンのデフォルト基準
BO1やラダーでは相手のデッキがわからない状態でマリガンを行う。この場合は「デフォルト基準」に従う。
デフォルト基準とは、「どの対面でもそこそこ機能する手札を残す」という考え方。具体的には以下の2点を満たしているかを確認する。
- 序盤(1〜3ターン目)に出せるカードがある
- デッキのゲームプランに沿った動きができる(STEP2参照)
この2点を満たしていればキープ。どちらかが欠けていればマリガンを検討する。
マリガンは試合の第0ターン
マリガン1つで勝率3〜5%変わるというのは、カードゲームの世界では広く認識されている数字だ。「マナカーブに沿って動ける手札か」を基本判断基準にし、対面がわかっている場合はそのデッキに有効なカードを優先してキープする。
地味な作業に見えるかもしれないけれど、毎試合必ず発生する判断だからこそ、ここを磨くことの効果は大きい。
STEP2では相手のデッキを読む方法を見ていく。






