デッキタイプの理解 -- アグロ・ミッドレンジ・コントロールの違い
同じカードゲームなのに、対戦相手のデッキは毎回まったく違う動きをしてくる。超速攻で押してくるデッキもあれば、延々と除去を撃ちながらゲームを長引かせるデッキもある。この「デッキの戦い方の違い」にはちゃんとした分類がある。
このアーキタイプ(デッキの戦略的な分類。同じような勝ち方をするデッキをまとめたカテゴリのこと)を理解しておくと、自分のデッキの強みと弱みが明確になるし、相手のデッキが何をしたいのかも読みやすくなる。
3大デッキアーキタイプの特徴
カードゲームのデッキアーキタイプには主に「アグロ」「ミッドレンジ」「コントロール」の3つがある。そしてこの3つとは別軸で「コンボ」という分類が存在する。
アグロ: 速攻で相手を倒す -- 序盤の爆発力が武器
アグロ(Aggro)は「Aggressive」の略。名前の通り、序盤から攻撃的にプレイして相手のライフを速攻で削り切るデッキタイプだ。
特徴は「低コストのカードが大量に入っている」こと。1〜3マナのクリーチャーやバフカード(味方を強化するカード)を並べて、5〜6ターン目までに勝負を決めようとする。
ハースストーンのアグロデッキは「盤面にミニオンを並べてフェイス(相手の本体)を殴る」のが基本戦略。MTG Arenaでは「赤単アグロ」(赤い色のカードだけで組んだ速攻デッキ)が代表格。遊戯王マスターデュエルでは「先攻1ターン目に妨害を大量に立てて、後攻で一気に倒しに行く」タイプが現代のアグロに近い。ポケポケでは「たねポケモン主体で序盤から攻撃する」デッキがアグロにあたる。
アグロの強みは「試合が短い」こと。相手がゲームプランを実行する前に勝負を決められる。弱みは「リソースが枯渇しやすい」こと。長期戦になると手札が尽きて、トップデッキ頼みの展開になりがちだ。
コントロール: 盤面を制圧して長期戦で勝つ
コントロール(Control)はアグロの対極にあるデッキタイプ。相手の動きを除去や妨害で封じ、長期戦に持ち込んでリソース差で勝つ。
除去カード、全体除去、回復カード、ドローソースが大量に入っているのが特徴。序盤は守りに徹して、後半に高コストのフィニッシャー(勝ち手段となる強力なカード)で一気にゲームを決める。
ハースストーンでは「コントロールウォリアー」や「コントロールプリースト」が歴代の代表格。MTG Arenaでは「青白コントロール」(打ち消し呪文と除去で相手を封じるデッキ)が定番。遊戯王では「罠を大量に伏せて相手の動きを1つ1つ潰す」タイプのデッキがコントロールに分類される。
コントロールの強みは「リソース勝負に強い」こと。試合が長引くほど有利になる。弱みは「序盤が弱い」こと。アグロに対して序盤のラッシュを凌げないと、フィニッシャーを出す前に負けてしまう。
ミッドレンジとコンボデッキ
ミッドレンジ: バランス型 -- 状況に応じてアグロにもコントロールにもなる
ミッドレンジ(Midrange)はアグロとコントロールの中間。序盤はそこそこのクリーチャーで戦い、中盤に効率の良いカードでテンポを取り、後半も戦えるバランス型のデッキだ。
ミッドレンジの最大の特徴は「柔軟性」にある。アグロ相手には守りに回ってリソース勝負に持ち込み、コントロール相手には攻めに回ってライフを削り切る。対面によってプレイスタイルを変えられるのが強み。
MTG Arenaの「ジャンドミッドレンジ」(黒赤緑の3色で組んだバランス型デッキ)やハースストーンの「ミッドレンジハンター」が代表例。遊戯王では明確な「ミッドレンジ」カテゴリはないけれど、展開力と妨害力の両方を持つデッキ(例: 環境デッキの多くはこの性質を持つ)がミッドレンジ的な立ち位置になる。
弱みは「器用貧乏になりやすい」こと。アグロほどの爆発力もコントロールほどの制圧力もないので、どちらかに特化したデッキに対して後手に回ることがある。
コンボ: 特定カードの組み合わせで一撃必殺を狙う
コンボデッキは、特定のカードの組み合わせ(コンボ)を揃えることで一気にゲームを決めるデッキタイプ。他の3タイプとは戦い方の軸が違う。
遊戯王はコンボ要素が最も強いタイトルで、「特定のカードを初手に引ければ盤面を一気に完成させる」デッキが主流。MTG Arenaにも無限コンボ(特定のカードの組み合わせで無限にダメージを与えたり、無限にトークンを出したりする)を狙うデッキが存在する。ハースストーンでは「OTKデッキ」(One Turn Kill。1ターンで相手のライフを全て削るデッキ)がコンボデッキの代表格。
コンボデッキの強みは「コンボが決まれば一撃で勝てる」こと。弱みは「コンボパーツが揃わないと何もできない」こと。サーチやドローでパーツを集める間は無防備になりがちで、アグロに速攻で倒されるリスクがある。
このSTEPのまとめ
自分のプレイスタイルに合ったデッキタイプを見つけることが、デッキ構築の第一歩になる。
短期決戦が好きならアグロ。長期戦でじっくり戦うのが好きならコントロール。柔軟に対応したいならミッドレンジ。一発逆転のロマンを求めるならコンボ。どのタイプが「正解」ということはなく、自分がプレイしていて楽しいデッキタイプを選ぶのが一番長く続けられる。
ただし、上達を目指すなら「自分が苦手なデッキタイプ」も一度は使ってみることをお勧めする。アグロ使いがコントロールを触ってみると「コントロール側が何を嫌がるか」がわかるし、その逆も然りだ。
STEP2ではデッキの「ゲームプラン」を設計する方法を見ていく。






